2015年07月02日

風にそよぐ草

誤読の権利



評価:★★     2.0点

ナントモ言エナイ作品ダトシカ・・・・・イエナイ。

どういう作品かといえば、説明するのもメンドクサイノデ見てください。
たぶん無駄な時間になるかもしれないが、人生にはムダも必要だ。
そして最後までがんばって見た人の頭には『?マーク』が100個ぐらい浮かぶ事でしょう・・・・・ボケ防止には役立ちそうである。

それほどワケのわからない映画なのだ。
実はわけのわからない映画というのは、世界中にケッコウ満ち溢れている。
それは高校、大学の映画研究会レベルから、世界のワカラン界の巨匠、デビット・リンチ、タルコフスキーあたりまで、千差万別アメアラレである。
しかし、リンチなど巨匠クラスともなれば、分からないことが美しいというレベルにあるし、タルコフスキーであれば底なしの悪夢に沈み込むオノレの絶望感に浸ることができる。さらに、日本の鈴木清純などという仙人クラスの作品ともなれば、もうただ目の前に現れるビジュアルイメージの嵐に身悶えるしかない。

ことほどさように、分からないなりに人をひきつける巨匠の『決め技』を持っている。

しかしこのアラン・レネという映画監督は、作品ごとに作風がかわるので、毎回見るたびに一からやり直しというカンジがする。
例えばこれもワケワカラン一作『去年マリエンバートで』という映画では、それでも数学的なシンメトリックな美しさがあった。
そう思えばたぶん、この作品にも監督としての意図があって、その必然的帰結がこの作品に結実しているのだろう。

しかし、本来人にものを伝えるための基本、私はこう思うのですが、お分かりいただけますでしょうか?というような親切心が皆無である。
つまりこの映画は人とコミュニケートするという以前に、自らの独り言を形にしたかったという映画だと、私は断定した。
ケ−タイ電話で延々ハナシをされているのを聞かざるを得ない、終電の乗客の気分だ。

しかし、私は3度ほど見た。
なぜなら、こんなときの為にも、ちゃんと映画を楽しめるように長年に渡り訓練してきたのだ。
それは、ケ−タイのメーワク電話にも応用できる特殊技能だから、参考までに披露させていただこう。

それはブッチャケ、勝手にストーリーをでっち上げるというシンプルなワザだ。
例えばメーワク電話であれば「馬鹿なんだよ」という言葉の向こうに、『私りかちゃん!馬鹿じゃないもん』というようにドンドン話を構築するのだ。
そうするとあら不思議、無礼で不親切な言葉もどこか親しみが湧いて来る。
あなただけのオリジナルの物語であり、世界だからネ。
相手だってこっちの迷惑を顧みず、好き勝手なコトをクッチャベッテルのだ、カマうことはないドンドン好き勝手にデッチあげよう!

しかし、そんな個人的なストーリーをこの映画の上に作り終えるまでに、つごう3回ぐらいかかったというコトでは有るので、マァ〜忙しい人には無理かもしれない。
ワタシはもちろん暇なので、試した結果を参考までに記そう。

タイトルの暗い入り口、揺れる草=「暗い入り口」これはもう女性器の象徴であり、その前で揺れる弱弱しい草は男性器の象徴だ。つまり性的な不安を表した、ラカン的な、精神分析的な映画である。
冒頭女性が出てきて靴屋に入る。=女性が靴を選ぶというのは、性的な不充足の表現だ、この人は欲求不満だ。
その女性が財布を奪われる。=財布とは自分の財産、更に中にIDカードが入っているとシキリに言うところから、自らの存在証明=アイディンティティに関わるものを奪われた。
その財布を拾う男性、その財布をどうするか迷う。=従前の流れを受けて、この男性もアイデンティティに不安を持つ。しかも時計が止まったという下りがあり、老年ゆえの不安もあるらしい。

という具合に全て出てくる映像に勝手に意味をつけていくと、主人公の男性はすでに男性機能を喪失する歳になったがゆえに、自己の男性としてのアイデンティティが揺らいできたときに、全ての人々が持つ自分の中の異性=アニマと出会う(財布を落とした女性です)。
すでに男性としての役割を終えつつある主人公はそれを認めたくないので、自分の中の異性を敵対視したり、無視しようとしたりする。
すったもんだあった後に、そのアニマ=すでに男ではない自分を、妻と、主人公で、正面から向き合えたときに、主人公は妻ともども男でなくなった自分=アニマを容認し、共に今後の明るい未来へと旅立つ。
題名『風にそよぐ草』とは、自然摂理による衰えに震える男を現す。

[この説明は全てフイクションであり、実際の映画の意図とは一切関係が有りません。仮に原作者の意図と類似していたとしても、あくまで偶然でありこの説明者には一切責任がありません。]

=FIN=

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posted by ヒラヒ・S at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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