2016年06月01日

映画『ヒミズ』絶望の果ての希望/あらすじ・出演者・感想・解説

園子温監督のスパルタ映画




評価:★★★★   4.0点

この映画で語られたのは、絶望の果てに人は何者かに変われるかも知れないという、ギリギリの希望だったように思います。
電球のフィラメントが切れる寸前、途方もない輝きを見せるように、最後の光を浴びて再び復活することができるのだと、この映画を見て信じたくなりました・・・・・・

ヒミズあらすじ


15歳の住田佑一(染谷将太)は、実家の貸ボート屋に集う、震災で家を失くした大人たち(渡辺哲・吹越満他)と共に日常を送っていた。そんな住田を「愛する人と守り守られ生きること」を夢見る茶沢景子(二階堂ふみ)が恋をした。住田が疎ましがり邪険にされても、住田にぶつかる茶沢。そんな茶沢も母親(黒沢あすか)との確執を抱えていた。しかし、そんな2人の日常は、借金を作り、行方知れずの住田の父(光石研)が戻ったことで暗転する。住田を激しく殴りつけ金を毟り取る父親。さらに、母親(渡辺真起子)も中年男と駆け落ちし、住田は中学3年生にして天涯孤独の身となった。そんな住田に借金取り金田(でんでん)とその子分が追い討ちをかけ、更に父親は定期的に店の売り上げを強奪し、住田に暴力をふるっていく。追い詰められた住田少年はついに限界を向かえようとしていた・・・・・・・

(日本/製作年2011年/130分/PG-12/監督・脚本・園子温/原作・古谷実)

ヒミズ出演者

染谷将太(住田祐一)/二階堂ふみ(茶沢景子)/渡辺哲(夜野正造)/吹越満(田村圭太)/神楽坂恵(田村圭子)/光石研(住田の父)/渡辺真紀子(住田の母)/黒沢あすか(茶沢の母)/でんでん(金子)/村上淳(谷村)/窪塚洋介(テル彦)/吉高由里子(ミキ)/西島隆弘(YOU)/鈴木杏(ウエイトレス)/諏訪太朗(まーくん)/川屋せっちん(藤本健吉)/モト冬樹(てつ)/堀部圭亮(茶沢の父)

ヒミズ受賞歴

第68回ヴェネチア国際映画祭で最優秀新人俳優賞を染谷将太と二階堂ふみがダブル受賞

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ヒミズ感想

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走って、殴って、叫んで、苦しんで、のた打ち回って、壊れて、崩れて、ぼろぼろになって、流されて、血を流して、逃げ場が無くて、やりきれなくて、蹴られて、罵声を浴びて、嘲笑されて、殺されそうになって、殺して、もがいて、助けて、助けて、助けて、たすたすたすたすたたたたたたたたたたすけて、誰か、誰か、どこか、誰か、神様、かみささささささま、なぜ、なぜ、なぜ、オレを、オレに、オレが、オレなんだ!!!!!!
何で、オレがこんなに苦しむんだ!
なぜ、オレがこんなに痛いんだ!
なぜ、オレがこんなに死にそうなんだ!
だれか、だれか、誰か、ダレカ、ダレ、ダダダダダダッダダレレレレカカカカカ、誰か答えろ!!!!!!!!!!!!!

よ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜し、わかった、よ〜〜〜〜く、わかった、ぜ〜〜〜〜〜〜んぶ分かった。

オレは、地獄にいて、誰一人助けに来るものはいない。
迫力ある演技の二階堂ふみ


だから生きてやる!!
クソったれの、この世界の思い通りになってたまるか!!!
生きて生きて生きて生きて生きて生きて、この世界を見返してやる。

すべての、世界から見放された者達に誓って、生きてやる!!!

オレのために泣く馬鹿な女に誓って、生きて、生きて、生きて、生きてヤる!!!!!

そんな金切り声が聞こえるような、この映画の主人公に心の底からエールを送ろう!

アフリカの少年兵や、北朝鮮の下水道に暮らす少年や、インドのスラムで臓器を売られる子供、そして放射能で死んだ牛、流された家族の絆、地震で喪われた命、そんな無垢な者達に降りかかるこの無慈悲な世界の悪意に対して、この少年は昂然と抗議の声を上げているのだから。

染谷将太の怒りの演技


この映画はマンガ原作を基にしているが、3.11の震災を受け設定が変えられている。
ストーリー自体痛々しく悲痛な物語だが、その残酷な運命を吹き飛ばすような、「中坊」のなりふり構わない開き直り「パワー」に救われる思いがする。

第68回ヴェネチア国際映画祭で最優秀新人俳優賞をダブル受賞した「中坊」染谷将太と二階堂ふみがスゴイ。
ヒミズのメイキング動画
二人ともオーディションで選ばれたというが、この鬼気迫る演技は鬼才・園子温監督がスパルタ演出で追い込んだ結果だったろう。


無限の未来は彼らの手に!!!!


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posted by ヒラヒ・S at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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