2016年11月24日

『ジュリー&ジュリア』料理で変わる二人の実話・あらすじ・ネタバレ・感想

似て非なるもの




評価:★★★    3.0点

この映画は料理好きの方々、特に女性の皆様にとっては、なかなか興味深い映画ではないでしょうか。
また、主人公の一人エイミー・アダムス演じるジュリアはブロガーということで、ブログを運営している方々にも興味深いかとも思います。
ジュリー&ジュリアあらすじ
1949年。アメリカ人のジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)は、外交官の夫ポール(スタンリー・トゥッチ)の転勤でパリにやって来る。好奇心旺盛で食べることが大好きなジュリアは、ここでフランス料理に出あい、名門料理学校ル・コルドン・ブルーで学ぶことを決意。持ち前の負けん気と明るい性格を武器に幾多の困難を乗り越え、夫の愛に支えられながらジュリアは学校を卒業する。その後、家庭で誰でも作ることができる524のレシピをまとめた料理本を出版すると、アメリカで大ベストセラーとなる。それをきっかけに料理番組に出演したジュリアは、身長185cmでかん高い声、本番中に失敗しても気にしない大らかなキャラクター、そして「ボナペティ!(召しあがれ)」という決まり文句で国民的大人気となっていった……。50年後の現代ニューヨーク。作家になる夢に破れ、派遣社員として働くOLのジュリー・パウエル(エイミー・アダムス)は、冴えない毎日を過ごしていた。ある日、料理が大好きな彼女は、幼い頃から憧れていた料理研究家ジュリア・チャイルドの524レシピを365日で作り、それを毎日ブログに綴ることを思いつく。それは、自らの人生を変えたいという焦りから始めた無謀な挑戦であったが、試行錯誤を繰り返し、悪戦苦闘するジュリーのブログは、いつしか大評判になっていく・・・・。(キネノートから引用)

(アメリカ/2009年/123分/監督ノーラ・エフロン/脚本ノーラ・エフロン/原作ジュリー・パウエル)
ジュリー&ジュリア出演者
ジュリア・チャイルド:メリル・ストリープ
ジュリー・パウエル:エイミー・アダムス
ポール・チャイルド:スタンリー・トゥッチ
エリック・パウエル:クリス・メッシーナ
シモーヌ・ベック:リンダ・エモンド
サラ:メアリー・リン・ライスカブ
ドロシー・マクウィリアムズ:ジェーン・リンチ
ルイーゼット・ベルトレ:ヘレン・ケアリー


この映画でメリル・ストリープが演じた 「アメリカの料理の母」ジュリア・チャイルドは、アメリカにフランス料理を広めたパイオニアであると同時に、TVの料理番組 「The French Chef」 の先生としても知られ、アメリカではとっても有名なオバサマだそうです。

ジュリア・チャイルド
(Julia Carolyn Child、出生時名Julia Carolyn McWilliams:1912年8月15日 – 2004年8月13日)はアメリカ人の、シェフ、料理著作者、テレビ・パーソナリティ。自身の初著である料理本「Mastering the Art of French Cooking」と、1963年に初まったTV番組「The French Chef」によってアメリカ社会にフランス料理を紹介した人物として認められている。
[ジュリア・チャイルドのThe French Chef]


また、エイミー・アダムスが演じたOLジュリー・パウエルは、そのジュリア・チャイルドの本「Mastering the Art of French Cooking」のレシピを、自ら再現しブログで紹介することで有名になった、存命のアメリカ女性だそうです。

ジュリー・パウエル
Julie Powell(1973年4月20日)は、彼女の著作「ジュリーとジュリア: 365 日, 524 レシピ」で有名なアメリカの料理研究者です。
[ジュリー・パウエル、有り合せで料理]


この二人の料理に欠ける情熱のドラマが、交互に描かれて行きます。
この二人の新旧の有名人のドラマを見ていくうちに、アメリカ女性の今と昔の人生の共通点と相違点が見えたり、主婦とOLという仕事に対するスタンスの差が見えたりするところがナカナカ興味深かったです。

juri-title.jpg
けっきょく、趣味が仕事になった二人ですが、両者とも自分の好きな道を諦めずに追求していった先に、人生が開けるというのはいつの時代でも真実のように思います。

女性に元気と希望を送る映画ではないでしょうか。

ただ男性の私からすると、正直、こういう人が居たんだという興味はもてましたが、それ以上のドラマとしての感動はありませんでした。

それはたぶん、実在の人であるゆえにドラマとして脚色するにも限界があり、劇としては弱くなってしまったということかと思います。

この映画がアメリカのゴシップ的な映画で、つまりアメリカ国内であれば誰知らぬ者のいない有名人二人でしょうから、その二人の話といえば確実にアメリカの観客は集まるでしょう。
しかし日本での知名度を考えると、この映画はメリル・ストリープが出てなければ公開されなかったのではないでしょうか・・・・・・

そんなこんなで男性目線では、映画的な評価は高く付けられませんでした。
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以降「ネタバレ」を含みますので、ご注意下さい。
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そんな映画の内容とは別に、私が個人的に一番気になったのは、ジュリア・チャイルドがジュリー・パウエルを認めなかったというよりは、嫌っていたという部分でした。

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それこそゴシップ的な話ですが、私はここに「パイオニア」とその「模倣者=エピゴーネン」との関係を見る気がします。

やはり、どんなジャンルにしても、どんな表現であっても、その創始者の苦労は筆舌に尽くしがたいものがあるはずです。

たとえばこの映画のジュリアにしても、フランス料理の素晴らしさに出会って、それを「アメリカ=英語圏」に紹介したいという情熱で、職業的な料理学校に女の身で入ったり、出来上がった本をアメリカ人向けに修正を求められたり、つまりここには創始者に共通の「創造的行為」が求められるのです。

「モノマネ」がオリジナルの存在がなければ表現できないように、この映画のジュリーは「創始者=ジュリア」の仕事をそのまま「マネ」をして、自らはただ模倣しただけのように思います。

jyurujyuria.jpegたぶん「ジュリー」のブログの内容は「ジュリア」からすれば、自分の仕事に対するレスペクトを感じられず、「ジュリア」が目指した「フランス料理」の普及という目的に適ったものではなかったのでしょう。

もしそのジュリアの精神と正面から向き合い、更に高めようとする努力が見えたなら、ジュリアはジュリーと会って話をしたでしょうし、自分の後継者だと認めたでしょうから・・・・

つまりジュリーの仕事は「継承」ではなく「モノマネ」であったがゆえに、ジュリアは自分の財産を奪われたように思ったという事ではないでしょうか。

あまり勝手な推測をするのも申し訳ありませんので、終わりにしますが・・・・・

この映画では、この点をさらりと交わしていますが、そもそもゴシップ的な映画だとすればこの「スキャンダル」にもう少し光を当てて描いてもらいたかったと、野次馬根性の私は思いました。

ジュリー&ジュリアのサウンド・トラック「Julia Hates Me(ジュリアは私が嫌い)」


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posted by ヒラヒ・S at 17:13| Comment(4) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは🙋これは気になる映画です。メリルさんなので借りようか迷ってました(笑)料理メインみたいですね〜( ̄ー ̄)岩崎宏美さんがコロッケを嫌ってたのとは違う、、、
Posted by ともちん at 2016年11月24日 14:19
>ともちんさん
ありがとうございます(^^)料理もですが、女性の今昔みたいな視点もあるかと思います。ただ、有名だからミンナ知ってるでしょみたいな描き方では有りますm(__)m
Posted by ヒラヒ・S at 2016年11月24日 17:32
こういう系借りても観ないで返すこと多いです(^_^;)
いかんなあ・・エンタメ映画かホラーばっか見てる・・
映画ブログ書いてるもんとしては下の下です。
来年はもうちょっと精進します。
Posted by いごっそ612 at 2016年11月25日 16:41
>いごっそ612さん
ありがとうございます(^^)なにを仰る、自分の得意不得意もあると思いますし、得意な分野の方がよい記事がかけると信じてます。(⌒‐⌒)
ところで、本日お休みですm(__)m
Posted by ヒラヒ・S at 2016年11月25日 18:38
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