2017年07月15日

映画『サヨナラ』(1957年)日本娘と米兵のオスカー受賞作/ネタバレ・あらすじ・ラスト・出演者

サヨナラsayonara(ストーリー・あらすじ編)


原題 Sayonara
製作国 アメリカ
製作年 1957
上映時間 147分
監督 ジョシュア・ローガン
脚本 ポール・オスボーン
原作 ジェームズ・A・ミッチェナー


評価:★★★   3.0点



この1957年に作られた映画は、典型的なラブストーリーを描いたものです。
しかしユニークなのは、朝鮮戦争当時のアメリカ駐留軍兵士と日本女性の恋という点にあります。
実際に日本の神戸・京都にロケをしており、当時の日本の風景が描かれ、一種観光映画のエキゾチックな要素も含まれているように思います。
この映画は名優マーロン・ブランドが出演し、アカデミー賞では作品賞・監督賞・主演男優賞など10部門にノミーネートされ、助演男優賞にレッド・バトンズが獲得しています。
また特筆すべきは 、日本人役者として2017年現在でも唯一のオスカー保持者、ナンシー・梅木がこの映画で助演女優賞に輝いています。

film1-red-ue.jpg

『サヨナラ』予告

film1-red-ue.jpg

『サヨナラ』出演者

ロイド・グルーバー少佐(マーロン・ブランド)/ハナオギ(高美似子)/アイリーン(パトリシア・オウエンス)/ナカムラ(リカルド・モンタルバン)/ジョージ・ケリー(レッド・バトンズ)/カツミ(ナンシー梅木)/マイク・バレー大尉(ジェームズ・ガーナー)/ウエブスター将軍(ケント・スミス)/ウエブスター夫人(マーサ・スコット)/フミコ(久場礼子)/クラフォード大尉(ダグラス・ワトソン)
film1-red-ue.jpg

film1-red-ue.jpg

『サヨナラ』あらすじ



sayo-2.jpg朝鮮戦争の最前線で戦う、ロイド・グルーバー少佐(マーロン・ブランド)は、今日も2機撃墜の戦果を上げ帰還した。
撃墜王の彼は、父親も軍の将軍でありエリートだった。

そんな彼は、かつての部下で友人でもあるケリー(バトンズ)のいる、郵便集配所を訪ねた。
そこでケリーから、ロイドが近く神戸の連絡部付となり、彼と共に日本配属になる事を知らされる。

ロイドの前線離脱の影には、将軍である彼の父と、ロイドの父の友人のウエブスター将軍の力が働いていた。
実はウエブスター将軍の娘アイリーン(パトリシア・オーエンズ)とロイドは小さい頃からの許嫁であり、二人の結婚を進めようという、両家の親の思惑があったのだ。
Sayo-baton2.jpg
また、ケリーは神戸に日本人の恋人、カツミ(ナンシー梅木)がいて結婚をしたいと考えていた。

最初は日本人との結婚は軍の方針にも合わず、キャリアにマイナスだと翻意を促したロイドだが、ケリーの熱意に打たれ友情を誓った。
朝鮮戦線から日本の空港に着いたロイドとケリー。
そこにはウエブスター将軍とウエブスター夫人と婚約者アイリーンの姿があった。
sayo-ailine.png

久々の再会に、日本でデートを重ねる2人は、歌舞伎を鑑賞し、歌舞伎役者ナカムラ(リカルド・モンタルバン)とも親しくなる。
sayo-maridge.jpg
また、ケリーはロイドに結婚の立会人になって欲しいと頼まれ、ケリーとその妻カツミの結婚式に立ち会った。

しかし、アイリーンとの仲はデートをするうちに、彼女は「本当に自分が好きなのか」と疑問を口にするようになる。
ロイド自身も子供の頃からの決め事としか思ってなく、アイリーンの望む回答を出せず、二人の間は隙間風が吹き始める。
そんな時、海兵隊大尉のマイク(ジェームズ・ガーナー)と知り合い、親交を深めるようになる。
彼はマツバヤシ歌劇団員フミコという日本人の恋人がいた。周囲から日本人との交際に陰口を言われる彼は、それでもフミコを愛していた。
sayo-reviw.png

そんなマイクに連れられて、マツバヤシ歌劇団の公演を見たロイドは、そのトップ・スターとして君臨するハナオギに魅了される。
ロイドは歌劇団の通り道に毎日姿を見せ、ハナオギにアプローチをするが、彼女は冷たくあしらった。
sayo_hanaogi.jpg
彼女の父と兄は戦争中、米軍によって殺されていたから、アメリカ人とは話をしないと、ロイドに伝えた。

しかし、ロイドは諦めず通い続けた。
そしてある晩、ケリーとカツミの新居で、ロイドはハナオギと会った。

sayo-date.jpgハナオギはアメリカ人は敵だと思ってきたが、毎日見かけるロイドの姿に惹かれ、カツミからロイドの優しい人柄を聞き今夜ここに来たと語った。
そして、ついに彼女も、自分のロイドに対する気持ちを抑えきれなくなったのだと告白した。
それからは、二人はケリーの新居か田舎で人目を忍んで、お互いの気持ちを確かめ逢瀬を重ねた。

しかし、その頃にはアメリカ軍の内規として、日本人との交際を慎むようにという方針が強くなり、日本妻を持つ者達は差別を受けるようになった。
ロイドとハナオギの恋の行方は・・・・・・・・・・・

film1-red-ue.jpg

『サヨナラ』主題曲「SAYONARA GOODBYE」


Sayonara Japanese goodbye Whisper sayonara
(さよなら日本語のグッドバイ さよならと囁いて)
But you mustn't cry
(でも泣いてはいけない)
No more we stop to see pretty cherry blossoms
(もう再び、二人サクラの咲くのを見られないとしても)
No more we neath the tree looking at the sky
(もう再び、二人木の下に座って空を見られないとしても)
Sayonara sayonara goodbye
(さよなら、さよなら、グッドバイ)
film1-red-ue.jpg

スポンサーリンク

film1-red-ue.jpg
以降の文章は

『サヨナラ』ネタバレ

を含みますので、ご注意下さい。
film1-red-ue.jpg

(あらすじから)

日本人妻カツミを娶ったケリーも、妻との愛の巣を立ち入り禁止にされ、単身アメリカへの左遷転任を命じられた。
そして、ロイドもアイリーンの父である将軍から、ハナオギとの結婚はマツバヤシ歌劇団からの依頼もあり諦めろと言われた。
翌日ケリーは単身帰国を拒み、妻と暮らした家で心中した姿で見つかった。
【大意】ロイド:ケリー、ケリー、いるか?(振り向き)中にいると思う。ケリー。中に入ってみる。ケリー、ケリーいるか。何てことだ。/マイク:憲兵を呼んでくる。/ハナオギ:"さよなら"ケリーさん、"さよなら"カツミさん、"さよなら"ロイドさん・・・・・

ハナオギは歌劇団に対する義務と恩義に殉じ、またロイドの未来を慮って身を引く決断をした。
そしてロイドの元を離れ、東京の歌劇団へと旅立った。
film1-red-ue.jpg

『サヨナラ』ラスト・シーン


東京に去ったハナオギをロイドは追いかけ、公演中のハナオギを、楽屋で待ち受けた。
そして楽屋で訴える。
楽屋での求愛シーン
sayon-gakuya.png

ロイドは2人ともそれぞれ義務を持つが、愛する2人が結婚する事こそ、日本人にとっても、アメリカ人にとっても、歌劇団にとっても、アメリカ軍にとっても、最も正しく義務を果たす事だと語りかけた。
しかし、生まれた子供の行く末を心配するハナオギに、ロイドは二人の子供は日米を半分づつ持ち、君と僕を半分づつ持つ、それが子供たちにとっての全てだと訴える。

そして、アメリカ領事館で結婚するため一緒に来て欲しいと伝え、外で待つと扉を閉めた。
楽屋の外には、撃墜王の取材にアメリカ軍の記者や、マツバヤシ歌劇団の取材に日本の新聞社が、待ち構えていた。
sayo-int.png

そして、ハナオギの恋は日本の記者にも知られており、質問を受ける。
ハナオギは周囲の人々は迷惑をかけるが、いつかこの決断が正しいことが証明されると信じていると語る。
そして、今まで通り踊り続け、そして齢をとったら子供たちにダンスを教えたいと語った。
最後にロイドは米軍プレスから、「上級将校達はよく思わないでしょう。何か言う事がありますか?」と問われる。
sayo-star.png

対してロイドは「彼らに"さよなら"と伝えてくれ」と笑顔で言って去った。

スポンサーリンク
posted by ヒラヒ・S at 18:23| Comment(2) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ラストかっこいいですね
幸せをつかむためには男も女も強くなくちゃいけないです
この映画は日本ではどうだったんですか?
調べてみたら「十二人の怒れる男」は同じ年の公開ですね。日本だと黒沢全盛期。これらの映画と比べるとスタイルとしてはちょっと時代遅れな感じでしょうか。
実はですね、前のあれ、ヨーロピアンアンなんですよ。もそっと強い男だったら、これ内緒ですぜ。
Posted by sukunahikona at 2017年07月15日 20:28
>sukunahikonaさん
ありがとうございます(^^)
この映画は日本でも公開されたんですが、どうもタブー的な触れられたくない微妙な話のようでもあり、パッとしなかっただろうと勝手に想像してます。
つい最近までDVDもありませんでしたから・・・・・・・日本人て間違った日本像に敏感ですよね・・・・・・
映画としては、ハリウッド的な理想主義を謳ったメロドラマとして技術的には高い作品だとは思いますが、斬新さはありません。今や昔の日本を偲ぶという意味で、価値があるかと・・・
ただ「十二人の怒れる男」の方が間違いなく優れています(^^)
Posted by ヒラヒ・S at 2017年07月16日 00:07
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック