2017年06月12日

『フォレスト・ガンプ』ホラ話・アメリカ現代史/ネタバレ・ラスト・結末感想

フォレスト・ガンプ(ネタバレ・結末 編)


原題 Forrest Gump
製作国 アメリカ
製作年 1994
上映時間 142分
監督 ロバート・ゼメキス
脚本 エリック・ロス
原作 ウィンストン・グルーム


評価:★★★☆  3.5点



この映画は、トム・ハンクスの演技力が光る作品だと思います。
フォレスト・ガンプという男の波瀾万丈の人生を、楽天的に、大らかに、描いているアメリカ的な物語で、アメリカ人から見ると、懐かしくもあり、楽しくもある、更に涙を誘う作品でも有ります。
そんな点が評価され、1995年の第67回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞などに輝きました。
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『フォレスト・ガンプ』予告動画


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『フォレスト・ガンプ』出演者

フォレスト・ガンプ(トム・ハンクス)/ミセス・ガンプ(サリー・フィールド)/ジェニー・カラン(ロビン・ライト)/ダン・テイラー(ゲイリー・シニーズ)/バッバ・ブルー(ミケルティ・ウィリアムソン)/フォレスト・ガンプJr.(ハーレイ・ジョエル・オスメント)
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以降の文章には

『フォレスト・ガンプ』ネタバレ

が含まれますご注意ください。

(あらすじから)
フォレストがバスを待っていたのは、ジェニーに会いに行くためだった。
話を聞いていた老婦人から、そこが近くだと教えられ、フォレストは走ってジェニーが待つアパートの一室へ辿り着いた。そこにジェニーの息子が帰宅した。
【意訳】ジェニー:私の親しい友達、ガンプさんよ。こんにちはは?/息子:こんにちは。/フォレスト:こんにちは。/息子:今、TV見に行っていい?/ジェニー:良いけど音小さくね。/フォレスト:君はママなんだね。/ジェニー:私はママよ。彼の名前はフォレスト。/フォレスト:僕の名前みたいだ。/ジェニー:彼の名前は彼のパパの名前よ。/フォレスト:パパの名前もフォレストなの?/あなたがパパなの。フォレスト。(フォレスト下がる)/ジェニー:ねえ、フォレスト、こっち見て。あなたは何もしなくていいの。あなたは何も悪くないの。いい。彼、美くしくない?/フォレスト:今まで生きてきた中で一番美しい。でも、頭は良いの?僕−/ジェニー:彼は賢いわ。クラスでも一番なの。/フォレスト:そうか、OK、彼と話してくる。(息子に近づく)何見てるの?/息子:バートとアニー

ジェニーは彼がフォレストと自分の子供であると告げる。
その後、ジェニー本人から「不治の病」を罹っていると告白されたフォレストは、改めて自分の想いを伝え、結婚を誓い合う。
アラバマのフォレストの家に帰り、結婚式を挙げる2人。
結婚式

【意訳】フォレスト:ダン中尉、ダン中尉。/ダン:こんにちはフォレスト。/フォレスト:ダン中尉足が・・・/ダン:ああ、新しい足が。チタン性の特注だ。スペース・シャトルに使われてるんだ。/フォレスト:魔法の足だ。

彼らを祝福するために訪ねてきたダンはチタン製の義足をつけ、アジア系の女性と婚約していた。
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『フォレスト・ガンプ』ラスト


程無くしてジェニーは亡くなり、フォレストは幼少の頃一緒に過ごした木の下に彼女を埋葬した。
【意訳】ジェニー:ねえ、フォレスト。ベトナムは恐かった?/フォレスト:う〜ん、分からないな。ある時は雨上がりに星が出ると、美しかった。ベトナムの湾の太陽が沈む時は、水に一万の輝きが見えた。山の湖もきれいだった。透き通って上と下に二つの空があるようだった。それに砂漠の日の出、境が分からなかった。どこまでが天国で、どこからこの世なのか、美しかった。/ジェニー:私も一緒に見たかったわ。/フォレスト:君もいた。/ジェニー:愛してるわ。/フォレスト:君は土曜の朝に死んだ。僕等の木の下に君を埋めた。君のお父さんの家は、ブルドーザーで土に戻した。ママはいつも言ってた。「死は人生の一部だって。」でも悲しい。

小さなフォレストは元気だ。直ぐに学校に戻る。毎日、僕が朝、昼、晩を作ってる。そして毎日、髪をとかし、歯を磨かせている。ピンポンも教えている。釣りもよく行く。本もよく読む。それは頭の良い子だ、ジェニー。君も誇りに思うよ。僕もだ。あの子から手紙だよ。読むなといわれたから、君のためにここに置いておくよ。ジェニー、僕には分からない。正しいのはママなのか、ダン少尉なのか。みんなには運命があるのか。それとも、いつでも風に漂っているだけなのか。だけど、その両方なんだろう。その両方が同時に起こっている。君が恋しいよ。何か欲しいものがあれば、直ぐに呼んでくれ。

フォレストは、かつての自分のように息子をスクールバスで小学校へ送り出す。
そしてバス停で息子を待つガンプの足元から、羽が飛び立ち物語は幕を閉じる。

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『フォレスト・ガンプ』結末感想


人生は、風に漂う羽のようでもあり、人それぞれ運命が決まっているのか。
フォレストはその両方だといいます・・・・・・・

この「ほら話」は、風に漂い偶然のせいにするところと、運命に導かれるところを、話の都合に合わせて上手く使い分けていると思います。


壮大で、トム・ハンクスの名演が光る作品なだけに、個人的には歴史解釈の点を惜しまざるを得ません・・・・・


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posted by ヒラヒ・S at 18:14| Comment(2) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月11日

1948年開催・第20回アカデミー賞/授賞式・全受賞作品・ノミネート・動画紹介

1948年開催・第20回アカデミー賞・授賞式


oscar-logo.jpg1947年の映画を対象として、第20回アカデミー賞授賞式は1948年3月20日にロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで開催されました。
この年の最多部門ノミネートは『紳士協定』の8部門にノミネートされました。また最多部門受賞は『紳士協定』と『三十四丁目の奇蹟』が3部門をそれぞれ受賞してます。
またこの年、『南部の唄』により黒人男優としてジェームス・バスケットが、初めてアカデミー賞を受賞しています。その賞は名誉賞でした。
このアカデミー賞からラジオで、授賞式の模様の放送が始まりました。
1945年に終わった第二次世界大戦の混乱はまだ続き、日本はGHQの占領下にありました。そんな時代を背景に、映画は戦争に対する反省と、未来に対する希望を描いた作品が多いように思います。

関連レビュー:第20回アカデミー賞3冠作品
『紳士協定』
ユダヤ人差別を描いた名作
エリア・カザン監督、グレゴリー・ペック主演。

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1948年・第20回アカデミー賞・司会

アグネス・ムーアヘッドとディック・パウエル
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アグネス・ムーアヘッド(Agnes Moorehead, 本名:Agnes Robertson Moorehead, 1900年12月6日 - 1974年4月30日)は、アメリカ合衆国の女優。マサチューセッツ州クリントン出身。イングランド人、アイルランド人、スコットランド人、ウェールズ人の血を引いている。
20th oscar host.jpg1944年公開の『パーキントン夫人』と1964年公開の『ふるえて眠れ』でゴールデングローブ賞 助演女優賞を、1967年にはエミー賞を受賞。TVドラマ『奥さまは魔女』のサマンサの母エンドラ役で有名である。(Wikipediaより)
ディック・パウエル(Dick Powell,1904年11月14日 - 1963年1月2日)はアメリカ合衆国アーカンソー州出身の俳優・歌手・映画監督。彼は音楽コメディーの役者としてスターダムに立った。更に彼は多才なことを示し、転進に成功し、ハードボイルドの主役となり演技の才能を示した。彼は私立探偵フィリップ・マーローをスクリーンで描写した最初の俳優だった。(wikipedia英語版より)
この司会はムーアヘッドに比重があり、その理由は彼女が2度のオスカーノミネートを受けている映画女優である以上に、1940年代にラジオで人気者だったために、アカデミー賞のラジオ放送開始に合わせて選ばれたと言います。
しかし、当時は女性一人が式の司会者をすることが一般的ではなかったため、ディック・パウエルとコンビで務めることになったそうです。

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1948年・第20回アカデミー賞・授賞式ニュース映像

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授賞式ニュース映像
【大意】セレスト・ホーム(助演女優賞)がドナルド・クリスプに手を引かれ壇上に。ホーム「今晩の前に、私はすでに女優が手に出来る最も偉大な賞を、『紳士協定』の役を心を込めて演じることで、手にしていたと信じます」
オリヴィア・デ・ハヴィランドがプレゼンターでロナルド・コールマン(主演男優賞)に。コールマン「紳士淑女の皆様。私はとても幸せです。とても誇らしく、大変幸運です。なぜ幸運なのか私は知ってます。私が壇上にいるのは、多くの人たちの広範な貢献によるものです。偉大な脚本、偉大な役」
イングリッド・バーグマン「おめでとう」と、ジェームス・バスケットに名誉賞のオスカーを渡す。

アン・バクスターはエドマンド・グウェン(助演男優賞)に、グウェンは「そこにサンタクロースがいたんだ。君達笑うけど、紳士淑女の皆さん。それを信じるのは簡単じゃない。彼は神出鬼没の小さな友だ。彼はどこにでも姿を隠し、どんなものにも変装する。私の人生に幸福な一夜をくれた。ありがとう。」
編集賞の受賞風景を挟み、次にロレッタ・ヤング(主演女優賞)がコメント。「(マイクを叩き)私の鼓動です。今まで私にとってアカデミー賞授賞式は観戦スポーツでした。しかし今夜は万一に備えてドレスを着てきました。なぜなら私は、他のノミネート者の素晴らしい演技をみていたから。ロザリンドの活力と優れた技術力その古典的なキャラクターのヴィヴィッドさ、ジョーンの 『白昼の決闘』の熟練した職人技。(映像にカットが入る)国家を発見し考えさせられるのが我々の産業です。そして、あなたに(オスカーを見て)やっと捕まえた。お休みなさい。神のご加護を。」
受賞者がステージに並び、アカデミー会長ジーン・ハーショルトから祝福を受ける。
会長「オスカー幸せな誕生日だったかい?」オスカー像「皆さんありがとう」会長「皆さん今夜はありがとう。私は皆さんと共に何度も何度もこんな年を迎えられることを望んでいます。ありがとう、おやすみなさい。」

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1948年・第20回アカデミー賞・各賞結果

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1948年・第20回アカデミー賞・助演男優賞

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受賞者:エドマンド・グウェン(三十四丁目の奇蹟)
エドマンド・グウェン『三十四丁目の奇蹟』出演シーン
デパートに勤める、母親ドリー・ウォーカーは、娘がデパートのサンタ・クロースを信じているのを見て、そのサンタ・クロースに本当のことを伝えてあげてと頼むが、サンタは本物だと答える。ドリーがサンタの社員名簿を見ると、そこにはサンタだと書かれていてドリーも混乱し始める。
エドマンド・グウェン(Edmund Gwenn、1877年9月26日 - 1959年9月6日)は、ロンドン出身のイングランドの俳優。1895年、舞台で俳優デビュー。劇作家ジョージ・バーナード・ショーの目に留まり、1903年初演の『人と超人(原題:Man and Superman)』の主演に抜擢される。その後ショーの5作品に出演。第一次世界大戦に従軍。戦後は映画にも出演するようになり、ハリウッドにも進出。(Wikipediaより)
他ノミネート者
チャールズ・ビックフォード(ミネソタの娘)/トーマス・ゴメス(Ride the Pink Horse)/ロバート・ライアン(十字砲火)/リチャード・ウィドマーク(死の接吻)

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1944年・第16回アカデミー賞・助演女優賞

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受賞者:セレステ・ホルム(紳士協定)
セレステ・ホルム事績動画

セレステ・ホルム(Celeste Holm, 1917年4月29日 - 2012年7月15日)は、アメリカ合衆国の女優。ニューヨーク市出身。父親はノルウェー人。
シカゴ大学で学び、ブロードウェイの舞台に立つようになる。『オクラホマ!』などに出演した後、1946年に20世紀FOXと契約し、映画にも出演するようになる。翌年の『紳士協定』でアカデミー助演女優賞を受賞。1950年代以降は舞台に戻った。(wikipediaより)

他ノミネート者
エセル・バリモア(パラダイン夫人の恋)/グロリア・グレアム(十字砲火) /マージョリー・メイン(卵と私)/アン・リベール(紳士協定)

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1944年・第16回アカデミー賞・監督賞

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受賞者:エリア・カザン(紳士協定)
エリア・カザン事績動画

エリア・カザン(Elia Kazan [ˈiːljə kəˈzæn], 本名: Elias Kazanjoglou, 1909年9月7日 - 2003年9月28日)は、トルコ生まれのギリシャ系アメリカ人。俳優、演出家、映画監督。
カザンは、演出家のリー・ストラスバーグなど先述のグループ・シアターの同窓生らと共に、俳優養成のための学校「アクターズ・スタジオ」を創設。アクターズ・スタジオは、スタニスラフスキー・システムに基礎を置いた演技法「メソッド」を教授し、マーロン・ブランド、ジェームズ・ディーンなどの他、名優と評価される俳優を数多く生みだしていった。赤狩りの時代には司法取引に応じ、共産主義思想の疑いのある者11人の映画関係者を同委員会に告げ、ハリウッド内で反感を買った。
他ノミネート者
ヘンリー・コスター(気まぐれ天使)/エドワード・ドミトリク(十字砲火)/ジョージ・キューカー(二重生活)/デビッド・リーン(大いなる遺産)

関連レビュー:
ハリウッド映画とアクターズ・スタジオ『メソッド演技』
ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジャック・ニコルソンを輩出した名門・俳優養成所、演技の秘密

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1944年・第16回アカデミー賞・主演男優賞

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受賞者:ロナルド・コールマン(二重生活)
ロナルド・コールマン事績動画

ロナルド・コールマン(Ronald Colman、本名: Ronald Charles Colman、1891年2月9日 - 1958年5月19日)は、イギリスの俳優。1920年代から数々の映画に出演し、本国イギリスやアメリカのみならず日本など世界各国で高い人気を博し、トーキー黎明期を代表する人気スターの1人となった。1947年の『二重生活』でアカデミー主演男優賞を受賞。コールマンの口ひげはトレードマークとなり、日本では「コールマンひげ」と呼ばれていた。(wikipediaより)
他ノミネート者
グレゴリー・ペック(紳士協定)/ジョン・ガーフィールド(ボディ・アンド・ソウル)/ウィリアム・パウエル(ライフ・ウィズ・ファーザー)/マイケル・レッドグレーブ(Mourning Becomes Electra)

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1944年・第16回アカデミー賞・主演女優賞

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受賞者:ロレッタ・ヤング(ミネソタの娘)

ロレッタ・ヤング受賞作「ミネソタの娘」動画

名前を聞かれキャサリン(ロレッタ・ヤング)と答え、何が出来るのと聞かれた。キャサリンは「実家では6人の掃除・洗濯・料理ベッド・メイキングをし、母と共に缶詰をしピクルスやベーコンを作った。外では豚や馬や牛の世話をし、鶏をさばいた」と語り「良く働いたわね」と褒められる。

ロレッタ・ヤング(Loretta Young、本名:Gretchen Young[1]、1913年1月6日 - 2000年8月12日)はアメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティ出身の女優。3歳のときに家族でハリウッドに移り住む。1928年に本格的に映画デビューした。1930年、17歳のときに26歳の俳優グラント・ウィザーズと駆け落ちするが、翌年に関係を解消。1934年にはクラーク・ゲーブルと共演をきっかけに関係を持ち、翌年に妊娠をしたが世間にはそれを隠し通したまま極秘に娘を出産。1947年の『ミネソタの娘』でアカデミー主演女優賞を受賞。それまでは賞とは一切無縁で、この時もロザリンド・ラッセルが本命視されていたが、予想では最下位だったヤングが受賞するという結果となった。(wikipediaより)
他ノミネート者
ジョーン・クロフォード(失われた心)/スーザン・ヘイワード(スマッシュ・アップ)/ドロシー・マクガイア(紳士協定)/ロザリンド・ラッセル(Mourning Becomes Electra)
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1944年・第16回アカデミー賞・作品賞

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受賞作:紳士協定
『紳士協定』予告

作品賞、監督賞、助演女優賞を獲得した映画と紹介

他ノミネート作品
気まぐれ天使/十字砲火/大いなる遺産/三十四丁目の奇蹟
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1944年・第16回アカデミー賞・各賞結果

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原案賞

受 賞バレンタイン・デイビス(三十四丁目の奇蹟)
ノミネートルネ・ウィラー、ジョージス・シャペロ(春の凱歌)/ハーバート・クライド・ルイス、フレデリック・ステファニー(五番街の出来事)/エリザー・リプスキー(死の接吻)/ドロシー・パーカー、フランク・キャべット(スマッシュ・アップ)

脚色賞

受 賞ジョージ・シートン(三十四丁目の奇蹟)
ノミネートリチャード・マーフィ(影なき殺人)/ジョン・パクストン(十字砲火)/モス・ハート(紳士協定)/デビッド・リーン、アンソニー・ハブロック=アラン 、ロナルド・ニーム(大いなる遺産)

脚本賞

受 賞セルジオ・アミディ、アドルフォ・フランチ、チェーザレ・G・ビオラ、チェザーレ・ザバッティーニ(靴みがき)
ノミネートシドニー・シェルダン(独身者と女学生)/エイブラハム・ポロンスキー(ボディ・アンド・ソウル)/ルース・ゴードン、ガーソン・ケニン(二重生活)/チャールズ・チャップリン(チャップリンの殺人狂時代)

撮影賞(白黒)

受 賞ガイ・グリーン(大いなる遺産)
ノミネートチャールズ・ラング(幽霊と未亡人)/ジョージ・J・フォルシー(大地は怒る)

撮影賞(カラー)

受 賞ジャック・カーディフ (黒水仙)
ノミネートJ・ペバレル・マーレイ、ウィリアム・V・スコール(ライフ・ウィズ・ファーザー)/ハリー・ジャクソン(Mother Wore Tights)

編集賞

受 賞フランシス・D・ライオン、ロバート・パリッシュ(ボディ・アンド・ソウル)
ノミネートMonica Collingwood(気まぐれ天使)/ハーモン・ジョーンズ(紳士協定)/ジョージ・ホワイト(大地は怒る)/ファーガス・マクドネル(邪魔者は殺せ)

作曲賞(ドラマ/コメディ)

受 賞ミクロス・ローザ(二重生活)
ノミネートヒューゴ・フリードホーファー(気まぐれ天使)/アルフレッド・ニューマン(征服への道)/デビッド・ラクシン(永遠のアンバー)/マックス・スタイナー(Life with Father)

作曲賞(ミュージカル)

受 賞アルフレッド・ニューマン(Mother Wore Tights)
ノミネートジョニー・グリーン(闘牛の女王)/レイ・ハインドーフ、マックス・スタイナー(My Wild Irish Rose)/ロバート・エメット・ドーラン(南米珍道中)/ダニエル・アンフィシアトロフ、ポール・J・スミス、チャールズ・ウォルコット(南部の唄)

美術賞(白黒)

受 賞大いなる遺産
ノミネートThe Foxes of Harrow

美術賞(カラー)

受 賞黒水仙
ノミネートライフ・ウィズ・ファーザー

特殊効果賞

受 賞大地は怒る
ノミネート征服されざる人々

音響録音賞

受 賞気まぐれ天使
ノミネート大地は怒る/Tメン

主題歌賞

受 賞“Zip-A-Dee-Doo-Dah”(南部の唄)
ノミネート“A Gal In Calico”(The Time, the Place and the Girl)/“Wish I Didn't Love You So”(ポーリンの冒険)/“Pass That Peace Pipe”(Good News)/“You Do”(Mother Wore Tights)

長編ドキュメンタリー賞

受 賞Design for Death
ノミネートJourney into Medicine/The World Is Rich

短編実写賞(フィルム1巻)

受 賞Good-bye Miss Turlock

短編実写賞(フィルム2巻)

受 賞Climbing the Matterhorn
ノミネートChampagne for Two/Fight of the Wild Stallions/Give Us the Earth/A Voice Is Born: The Story of Niklos Gafni

短編アニメーション賞

受 賞Tweetie Pie
ノミネートChip An' Dale/Dr. Jekyll and Mr. Mouse/Pluto's Blue Note/Tubby the Tuba

短編ドキュメンタリー賞

受 賞First Steps
ノミネートPassport to Nowhere/School in the Mailbox

アカデミー名誉賞

受 賞ジェームズ・バスケット/『ビルの冒険物語』/ウィリアム・N・セリッグ、アルバート・E・スミス、トーマス・アーマット、ジョージ・K・スプーフ

外国語映画賞

受 賞『靴みがき』(イタリア)


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2017年06月09日

『フォレスト・ガンプ』ホラ話・アメリカ現代史/解説・感想・評価・批判

フォレスト・ガンプ(感想・解説 編)


原題 Forrest Gump
製作国 アメリカ
製作年 1994
上映時間 142分
監督 ロバート・ゼメキス
脚本 エリック・ロス
原作 ウィンストン・グルーム

評価:★★★☆  3.5点



この映画は、トム・ハンクスの演じる主人公フォレスト・ガンプが、アメリカの1950〜90年の歴史を走り続けるような映画です。
ここには、アメリカの物語の伝統「トール・ストーリー(ほら話)」の伝統があるように思います。
また同時に、そんな「ほら話」がこの映画の題材に相応しかったのかと、問いたい気持ちもあります・・・・・
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『フォレスト・ガンプ』予告動画


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『フォレスト・ガンプ』解説

「アメリカン・トール・ストーリー」ほら話の伝統


この映画を見て、アメリカのトール・ストーリー(ほら話)の伝統を思い起こしました。

「トール・ストーリー=Tall Story:Tall tales=背の高い物語」とは、誇張された部分や信じられない部分を含んだ、大きく驚くようなありえないような「ホラ物語」です。

トール・ストーリーの主眼は、物語全体をどうオーバーに誇張するかにありますので、話として非常に面白いですし、現実離れしたファンタジーに近づくように思われます。

このアメリカの民間文学の伝統である、「トール・ストーリー」は、アメリカの開拓者達が、火の周りに集まったときに自慢話合戦から始まったと考えられているようです。
アメリカのほとんどの「トール・ストーリー」は、勇敢な探検家が西部の荒野へ進んだ、1800年代の西部開拓の冒険時代から由来しているといいます。

そんなアメリカの民話の人気者の例を挙げてみましょう。
gump-Paul-Bunyan.jpg
ポール・バニヤン(Paul Bunyan)は、アメリカ合衆国の伝説上の巨人、西部開拓時代の怪力無双のきこりです。

「生まれたときから8mという巨体で、木を伐採すると1日で山が丸裸になって、ベイブという巨大な青い牛を連れていて、五大湖やミシシッピ川をつくった」という凄い人です。

ペコス・ビル(Pecos Bill)はアメリカ合衆国の伝説上のカウボーイです。
gump-pecos.jpg
コヨーテに育てられて、身長が2メートル以上あって、気は優しくて力持ちで、投げ縄の腕は超一流。
鞭として、ガラガラヘビを使い、投げ縄で竜巻を捕まえて、竜巻を野生馬のように乗りこなした。
リオ・グランデ川を掘って、カウボーイの歌を作ったという、豪快で、でも優しい人です。

これらの物語に登場する、背の高い物語の英雄達は、実在の人物に基づいていたとしても、実際の人よりも背が高く、大きくて強く優しい存在として描かれています。

そんな、アメリカ民話の伝統を正しく引き継ぎ、映画として定着したのが、この映画だと感じました。
さらに言えば、トール・ストーリーの伝統を引き継いだ映画は、他のハリウッド映画作品でも見ることができます。

関連レビュー:ティム・バートン監督の「ほら話」
『ビッグ・フィッシュ』
「ほら話=ファンタジー」の力
親子の和解の物語

そして、この『フォレストガンプ』においては、過去のニュース映像に主人公をはめ込むと言う形で、歴史的なホラを構築することに成功しました。

その特殊撮影によるリアリティーは、映画表現に新たな可能性を開くものだと思います。

しかし下手をすれば、過去の映像資料を改変して、都合のいい事実を作ることもできそうで一抹の不安も感じます・・・・・・・

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この映画はアカデミー賞に輝く高い評価を受けている作品です。
しかし、以下の文章には私見による批判、悪評が含まれています。ご注意下さい。

『フォレスト・ガンプ』感想


上で描いたように、アメリカのほら話の伝統を継ぐ、この映画は知的障害を持ちながらも優しい一途な主人公が、歴史的事件に関わりつつ成功する物語です。

gump-pos.jpgその物語は、明るく壮大で、人情味もあって、映画の語るストーリーラインや主張に素直に従えば、感動的な物語として心に響きます。
このイノセントな主人公の生きてきた道とは、大きな歴史の流れに漂う羽のように、「人生とは歴史の中で翻弄されるものだが、きっとハッピーになれる」というメッセージに集約できるかと感じました。

それは、社会の一員として生きる庶民にとっては、間違いなく実感だったでしょう。
個人では、どうしようもない時代の潮流というのも、間違いなくあると思います。
しかし、それでもこの映画が語る「歴史」に対する認識に納得がいかないのです。


Film-USA-flag.png
この映画が「歴史的事件」を語っていながら、歴史認識が皆無だという点に違和感を感じざるを得ないのです。

たとえば、映画の中で「アラバマ州立大学問題」や「ブラック・パンサー党」など黒人差別が語られ、「ベトナム戦争」が語られ、「ベトナム反戦運動」が語られ、「ジョン・F・ケネディー」や「ウォーター事件」が語られる時、その社会を揺るがし、世界を変えた事件に対し、この主人公は一切主体的に関わろうとしません。

このフォレストは歴史の場に立ち会いはしますが、それは大学卒業時にたまたま勧誘のビラを見て陸軍に入ったように、ワシントン観光中に流されるままに反戦デモに組み込まれたように、成り行きと偶然とに彩られた人生です。


しかし、普通に考えれば、ベトナム戦争や人権問題を眼にすれば、そこにはその主人公の感慨なり意見が生じるはずで、それこそが通常は映画のテーマとなるべきものだったはずです。
そしてその主人公の主義主張を通して、表現されるのが「歴史に対する責任」であるはずです。

Film.jpg基本的には歴史事実には、その事実ゆえに世界がどう変化し、その変化をどう解釈するかという言葉が求められるはずです。
なぜなら、その歴史事実によって傷つき苦しんでいる人々がいて、その人たちに対する救済や、次の世代に対する戒めを、その事実から汲み取り伝える必要があると思うからです。

たとえば、この映画で語られる歴史事実として「アウシュビッツ」が出てきて、主人公がそれを、ただ眺めているとしたらどうでしょうか?

たとえば、この主人公がヒロシマに原爆を落とした、B29エノラ・ゲイに乗っていたとしたらどうでしょうか?
何も言わずに通り過ぎて済まされるでしょうか?

極端な例だと言われるかもしれませんが、ベトナム戦争は上二つに匹敵する犯罪行為だと個人的には思います。
また、人種差別の問題も100年に渡る差別の中で多くの黒人が命を落してきた経緯と、その差別を受けた者達の苦悩はどれほどのものか想像もつきません。
この両者に対して何の意見も表明されないという、この映画の描き方は異様ですらあると思います。

例えば「アラバマ州立大学黒人入学問題」では、ウォーレス知事に「なぜ黒人が大学に入ってはいけないのか」と聞いてほしかったのです・・・・・・・
「ベトナム戦争の反戦集会」ではマイクを切らず、ベトナムでどんな苦しみがあったか語らせてほしかったのです。

【意訳】後ろの男:お前はいいヤツだ。いいぞ。/フォレスト:分かった。(フォレスト・ナレーション:演説をしている男がいた。アメリカ国旗のシャツを着た男が、Fの付く言葉をたくさん言い、それを聞くたびに観衆が喜んでいた)/国旗シャツの男:来いよ、早く、上がって来いよ。/国旗シャツの男:前線の話を。/フォレスト:ベトナムの話?/国旗シャツの男:ベトナム、クソッタレ戦争の話だ!/(フォレスト・ナレーション:ベトナムについて僕に言えることは唯一つだった)/フォレスト:ベトナムについて僕に言えることは唯一つ。ベトナムでは・・・(男がマイクの線を抜く)観衆:聞こえないぞ、何も聞こえない。/フォレスト:僕にいえるのはそれだけです。/国旗シャツの男:素晴らしい。その通りだ。君の名前は/フォレスト:フォレスト、フォレスト・ガンプ/国旗シャツの男:フォレスト・ガンプ

しかしこの映画は、それらの歴史解釈を、慎重に語らないように努めているように見えます。
ここにあるのは、アメリカ現代史に対する肯定でも否定でもなく、単なる事実の羅列です。
そしてそのことで、その事件・事実に関わった人々が傷つく結果になっていないかと恐れるのです。
関連レビュー:ベトナム戦争の罪を語らない映画
『プラトーン』
オリバー・ストーンの自伝的物語
ベトナム戦争の敗北の真実

さらに言えば、これらの人権問題や、ベトナム戦争という、負の歴史を正面から捉えていないことで、このフォレスト・ガンプに代表される白人中間層(それはトランプ政権の支持基盤でもありますが)の、人種差別や反グローバリズムの感情を助長するのではないかと恐れるのです。
Gump-forest.jpg
実を言えば、こんな不自然な過去の歴史に対する無関心を成立させるために、この映画は主人公を知的障害があるという設定にしたのではないかと疑っています。

例えば、これが普通の人間であれば、この映画の事件の現場で意見を言わずに済ませられないでしょう。
その無関心さを、イノセントさとして演じて見せた、トム・ハンクスの演技力も恐るべきものだと思います。


個人的な印象では、トム・ハンクス演じるキャラクターには、白人中間層を代表するような役柄が多いような気もします・・・・・・・・・・
関連レビュー:人種差別が垣間見える映画
『グリーン・マイル』
刑務所の奇跡の物語
トム・ハンクス主演のアカデミー賞作品


映画としての表現技術が高いにもかかわらず、その表現力を歴史を無視する方向で使役していることに疑問を持ったものですから、敢えて申し上げました。

当作品に対する評価★★★☆ 3.5点は、映画表現としては5点に近いものの、その歴史性無視ゆえに★をマイナスしました。

現実をほら話として語るには、もう少し時が立つのを待った方が良いのではないでしょうか・・・・・・

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posted by ヒラヒ・S at 17:16| Comment(2) | TrackBack(0) | アメリカ映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする