2017年07月17日

『レヴェナント:蘇えりし者』オスカー5冠の執念映画/ネタバレ・ラスト・結末感想

『レヴェナント:蘇えりし者』(ネタバレ・ラスト 編)



原題 THE REVENANT
製作国 アメリカ
製作年 2015
上映時間 157分
監督 アレハンドロ・G・イニャリトゥ
脚本 マーク・L・スミス、
   アレハンドロ・G・イニャリトゥ
撮影監督 エマニュエル・ルベツキ
音楽 坂本龍一

評価:★★★★  4.0点



この映画は、アメリカの伝説上の人物を描いた、レオナルド・デカプリオのアカデミー賞受賞作です。
この映画の持つ迫力はオスカーを求める、ディカプリオの壮絶な演技が見る者を圧倒し胸に迫ります。
その甲斐あって、見事にディカプリオが受賞し、他にも監督賞、撮影賞の三冠に輝いた。
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『レヴェナント:蘇えりし者』予告

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『レヴェナント:蘇えりし者』出演者

ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)/ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)/アンドリュー・ヘンリー(ドーナル・グリーソン)/ジム・ブリッジャー(ウィル・ポールター)/ホーク(フォレスト・グッドラック)/アンダーソン(ポール・アンダーソン)/マーフィー(クリストッフェル・ヨーネル)/ポワカ(メラウ・ナケコ)/ヒュー・グラスの妻(グレイス・ドーヴ)
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以降の文章には

『レヴェナント:蘇えりし者』ネタバレ

を含みますので、ご注意下さい。
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(あらすじから)
2人はフィッツジェラルドを見つけ、挟み撃ちにするために二手に分かれた。

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ヘンリーが先にフィッツジェラルドの元へ辿り着き、殺人罪で裁くため連れ帰ろうとした。

抵抗するフィッツジェラルドはヘンリーに銃を向け、ヘンリーを射殺しその場を去った。
そして、グラスを待ち伏せしたフィッツジェラルドが発砲し、両者の間で銃撃戦が始まった。
しかし激しい戦いは、銃撃戦でも決着がつかず、遂にお互い刃物を振るう壮絶な格闘戦になった。
【意訳】 フィッツジェラルド:復讐をするために、はるばる来たのか?楽しむがいいさ、グラス。もう息子はもどらん。

その時グラスは小川の反対側に、敵対的な先住民アリカラ族を見つけた。
グラスは「復讐は神の手にある。俺の手にはない。」と復讐を神の手に委ね、フィッツジェラルドを川へと落とすと、フィッツジェラルドはアリカラ族の方向へと流れていった。
するとアリカラ族長はフィッツジェラルドをつかみ、持っていたナイフで彼を殺した。
そして彼らはグラスに近づく。
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しかし、グラスの横を通り過ぎた。
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旅の途中でフランス人ハンターから助け出した先住民の女が、アリカラ族長の娘パワカ(メウラ・ナケコ)だったからだ。


グラスは再び1人になり凍える大地に一人残された。
グラスは妻が笑顔で去る幻影を見る。

彼は妻を、魅せられたように見つめ続けた・・・・・・・・

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『レヴェナント:蘇えりし者』ラスト・結末感想



このラストシーンとは、グラスの人生が「喪われた幸福」の代償として「復讐」を胸に生きてきて、しかしそれが果たされた時に決して満たされないのだと、語られているように思います・・・・・・・・・・

しかし、くどいようですが・・・・・・・・・・・

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この当時のディカプリオはオスカーに対する執念を喧伝されていたため、どうしてもそういう目線で見てしまいます。

それゆえ、このラストの喪われた妻を見つめる視線が、ディカプリオのアカデミー賞の結果を祈るような眼差しに感じられてしまいました。
どこか、運命の女神にすがりつくような・・・・・・・・・・

こういう見方になってしまうのは、映画にとっても、ディカプリオにとっても良いことではないと、個人的には反省してます。

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『レヴェナント:蘇えりし者』受賞歴

第36回ボストン映画批評家協会賞:主演男優賞レオナルド・ディカプリオ
第73回ゴールデングローブ賞:映画作品賞・ドラマ部門/映画作品賞 ドラマ部門 主演男優賞レオナルド・ディカプリオ/監督賞アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ/作曲賞・坂本龍一
第21回放送映画批評家協会賞:主演男優賞レオナルド・ディカプリオ
第22回全米映画俳優組合賞:主演男優賞レオナルド・ディカプリオ
第68回全米監督組合賞:長編映画部門アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
第69回英国アカデミー賞:作品賞/監督賞アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ/主演男優賞レオナルド・ディカプリオ/撮影賞/音響賞
第30回全米撮影監督協会賞:映画部門アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
第20回サテライト賞:主演男優賞レオナルド・ディカプリオ
第88回アカデミー賞:監督賞アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ/主演男優賞レオナルド・ディカプリオ/撮影賞エマニュエル・ルベツキ


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2017年07月15日

映画『サヨナラ』(1957年)日本娘と米兵のオスカー受賞作/ネタバレ・あらすじ・ラスト・出演者

サヨナラsayonara(ストーリー・あらすじ編)


原題 Sayonara
製作国 アメリカ
製作年 1957
上映時間 147分
監督 ジョシュア・ローガン
脚本 ポール・オスボーン
原作 ジェームズ・A・ミッチェナー


評価:★★★   3.0点



この1957年に作られた映画は、典型的なラブストーリーを描いたものです。
しかしユニークなのは、朝鮮戦争当時のアメリカ駐留軍兵士と日本女性の恋という点にあります。
実際に日本の神戸・京都にロケをしており、当時の日本の風景が描かれ、一種観光映画のエキゾチックな要素も含まれているように思います。
この映画は名優マーロン・ブランドが出演し、アカデミー賞では作品賞・監督賞・主演男優賞など10部門にノミーネートされ、助演男優賞にレッド・バトンズが獲得しています。
また特筆すべきは 、日本人役者として2017年現在でも唯一のオスカー保持者、ナンシー・梅木がこの映画で助演女優賞に輝いています。

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『サヨナラ』予告

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『サヨナラ』出演者

ロイド・グルーバー少佐(マーロン・ブランド)/ハナオギ(高美似子)/アイリーン(パトリシア・オウエンス)/ナカムラ(リカルド・モンタルバン)/ジョージ・ケリー(レッド・バトンズ)/カツミ(ナンシー梅木)/マイク・バレー大尉(ジェームズ・ガーナー)/ウエブスター将軍(ケント・スミス)/ウエブスター夫人(マーサ・スコット)/フミコ(久場礼子)/クラフォード大尉(ダグラス・ワトソン)
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『サヨナラ』あらすじ



sayo-2.jpg朝鮮戦争の最前線で戦う、ロイド・グルーバー少佐(マーロン・ブランド)は、今日も2機撃墜の戦果を上げ帰還した。
撃墜王の彼は、父親も軍の将軍でありエリートだった。

そんな彼は、かつての部下で友人でもあるケリー(バトンズ)のいる、郵便集配所を訪ねた。
そこでケリーから、ロイドが近く神戸の連絡部付となり、彼と共に日本配属になる事を知らされる。

ロイドの前線離脱の影には、将軍である彼の父と、ロイドの父の友人のウエブスター将軍の力が働いていた。
実はウエブスター将軍の娘アイリーン(パトリシア・オーエンズ)とロイドは小さい頃からの許嫁であり、二人の結婚を進めようという、両家の親の思惑があったのだ。
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また、ケリーは神戸に日本人の恋人、カツミ(ナンシー梅木)がいて結婚をしたいと考えていた。

最初は日本人との結婚は軍の方針にも合わず、キャリアにマイナスだと翻意を促したロイドだが、ケリーの熱意に打たれ友情を誓った。
朝鮮戦線から日本の空港に着いたロイドとケリー。
そこにはウエブスター将軍とウエブスター夫人と婚約者アイリーンの姿があった。
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久々の再会に、日本でデートを重ねる2人は、歌舞伎を鑑賞し、歌舞伎役者ナカムラ(リカルド・モンタルバン)とも親しくなる。
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また、ケリーはロイドに結婚の立会人になって欲しいと頼まれ、ケリーとその妻カツミの結婚式に立ち会った。

しかし、アイリーンとの仲はデートをするうちに、彼女は「本当に自分が好きなのか」と疑問を口にするようになる。
ロイド自身も子供の頃からの決め事としか思ってなく、アイリーンの望む回答を出せず、二人の間は隙間風が吹き始める。
そんな時、海兵隊大尉のマイク(ジェームズ・ガーナー)と知り合い、親交を深めるようになる。
彼はマツバヤシ歌劇団員フミコという日本人の恋人がいた。周囲から日本人との交際に陰口を言われる彼は、それでもフミコを愛していた。
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そんなマイクに連れられて、マツバヤシ歌劇団の公演を見たロイドは、そのトップ・スターとして君臨するハナオギに魅了される。
ロイドは歌劇団の通り道に毎日姿を見せ、ハナオギにアプローチをするが、彼女は冷たくあしらった。
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彼女の父と兄は戦争中、米軍によって殺されていたから、アメリカ人とは話をしないと、ロイドに伝えた。

しかし、ロイドは諦めず通い続けた。
そしてある晩、ケリーとカツミの新居で、ロイドはハナオギと会った。

sayo-date.jpgハナオギはアメリカ人は敵だと思ってきたが、毎日見かけるロイドの姿に惹かれ、カツミからロイドの優しい人柄を聞き今夜ここに来たと語った。
そして、ついに彼女も、自分のロイドに対する気持ちを抑えきれなくなったのだと告白した。
それからは、二人はケリーの新居か田舎で人目を忍んで、お互いの気持ちを確かめ逢瀬を重ねた。

しかし、その頃にはアメリカ軍の内規として、日本人との交際を慎むようにという方針が強くなり、日本妻を持つ者達は差別を受けるようになった。
ロイドとハナオギの恋の行方は・・・・・・・・・・・

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『サヨナラ』主題曲「SAYONARA GOODBYE」


Sayonara Japanese goodbye Whisper sayonara
(さよなら日本語のグッドバイ さよならと囁いて)
But you mustn't cry
(でも泣いてはいけない)
No more we stop to see pretty cherry blossoms
(もう再び、二人サクラの咲くのを見られないとしても)
No more we neath the tree looking at the sky
(もう再び、二人木の下に座って空を見られないとしても)
Sayonara sayonara goodbye
(さよなら、さよなら、グッドバイ)
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以降の文章は

『サヨナラ』ネタバレ

を含みますので、ご注意下さい。
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(あらすじから)

日本人妻カツミを娶ったケリーも、妻との愛の巣を立ち入り禁止にされ、単身アメリカへの左遷転任を命じられた。
そして、ロイドもアイリーンの父である将軍から、ハナオギとの結婚はマツバヤシ歌劇団からの依頼もあり諦めろと言われた。
翌日ケリーは単身帰国を拒み、妻と暮らした家で心中した姿で見つかった。
【大意】ロイド:ケリー、ケリー、いるか?(振り向き)中にいると思う。ケリー。中に入ってみる。ケリー、ケリーいるか。何てことだ。/マイク:憲兵を呼んでくる。/ハナオギ:"さよなら"ケリーさん、"さよなら"カツミさん、"さよなら"ロイドさん・・・・・

ハナオギは歌劇団に対する義務と恩義に殉じ、またロイドの未来を慮って身を引く決断をした。
そしてロイドの元を離れ、東京の歌劇団へと旅立った。
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『サヨナラ』ラスト・シーン


東京に去ったハナオギをロイドは追いかけ、公演中のハナオギを、楽屋で待ち受けた。
そして楽屋で訴える。
楽屋での求愛シーン
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ロイドは2人ともそれぞれ義務を持つが、愛する2人が結婚する事こそ、日本人にとっても、アメリカ人にとっても、歌劇団にとっても、アメリカ軍にとっても、最も正しく義務を果たす事だと語りかけた。
しかし、生まれた子供の行く末を心配するハナオギに、ロイドは二人の子供は日米を半分づつ持ち、君と僕を半分づつ持つ、それが子供たちにとっての全てだと訴える。

そして、アメリカ領事館で結婚するため一緒に来て欲しいと伝え、外で待つと扉を閉めた。
楽屋の外には、撃墜王の取材にアメリカ軍の記者や、マツバヤシ歌劇団の取材に日本の新聞社が、待ち構えていた。
sayo-int.png

そして、ハナオギの恋は日本の記者にも知られており、質問を受ける。
ハナオギは周囲の人々は迷惑をかけるが、いつかこの決断が正しいことが証明されると信じていると語る。
そして、今まで通り踊り続け、そして齢をとったら子供たちにダンスを教えたいと語った。
最後にロイドは米軍プレスから、「上級将校達はよく思わないでしょう。何か言う事がありますか?」と問われる。
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対してロイドは「彼らに"さよなら"と伝えてくれ」と笑顔で言って去った。

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2017年07月13日

『レヴェナント:蘇えりし者』ディカプリオ・オスカーへの道/ディカプリオとアカデミー賞

『レヴェナント:蘇えりし者』(解説・オスカー編)



原題 THE REVENANT
製作国 アメリカ
製作年 2015
上映時間 157分
監督 アレハンドロ・G・イニャリトゥ
脚本 マーク・L・スミス、
   アレハンドロ・G・イニャリトゥ
撮影監督 エマニュエル・ルベツキ
音楽 坂本龍一

評価:★★★★  4.0点



この映画は、アメリカの伝説上の人物ヒュー・グラスをモデルに描いた、レオナルド・ディカプリオのアカデミー賞受賞作です。
この映画の持つ迫力は、映画のドラマとしての強さ以上に、ディカプリオの壮絶なオスカーへの執念が演技に乗り移っているように思います。
これは壮絶なドキュメンタリー記録映画ではないでしょうか。
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『レヴェナント:蘇えりし者』予告


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『レヴェナント:蘇えりし者』出演者

ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)/ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)/アンドリュー・ヘンリー(ドーナル・グリーソン)/ジム・ブリッジャー(ウィル・ポールター)/ホーク(フォレスト・グッドラック)/アンダーソン(ポール・アンダーソン)/マーフィー(クリストッフェル・ヨーネル)/ポワカ(メラウ・ナケコ)/ヒュー・グラスの妻(グレイス・ドーヴ)
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『レヴェナント:蘇えりし者』解説

レオナルド・ディカプリオ:オスカーへの道



ディカプリオは1993年の『ギルバート・グレイプ』で、アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされています。
若干19歳のこの時に、すんなりウィナーになっていれば、ここまでコジれることも無かったと思うのですが・・・・・・・・・・
関連レビュー:若き日のディカプリオ
『ギルバート・グレープ』
自己犠牲を問う映画
ジョニー・ディップ主演映画

この後の彼は、アイドル路線で『ロミオ+ジュリエット』なんて二枚目路線をひた走っていました。
しかし、そんな中でもディカプリオにとっての代表作『タイタニック』で、ショックな事件が起こります。

『タイタニック』の沈没



1997年の『タイタニック』は世界中で大ヒットし、作品賞・監督賞・主演女優賞を含むアカデミー賞の14部門、史上最多ノミネート(アカデミー史上『イブの総て』と並び一位タイ)されたにも関わらず―――
何と!
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ディカプリオは主演男優賞にノミネートすらされなかったのです。

このときには、ディカプリオは、通常作品賞ノミネートされれば、出演者も参加するのが普通なのですが、アカデミー賞授賞式に参加しませんでした。
本人が怒って参加しなかったとも、母親に「こんなに馬鹿にされて出ちゃだめ」と止められたとも言いますが・・・・・・・
その後「思い上がっていた」と反省の弁を、どんな理由にせよ述べてます。
更には『タイタニック』の翌年1998年『仮面の男』では、ワースト映画の祭典ラムジー賞の主演男優賞を獲得するという屈辱を受けます。

『ギャング・オブ・ニューヨーク』の屈辱



そんなこんなで、デイカプリオが本気でオスカーに勝負を賭けに行ったと思われるのが、2003年巨匠マーティン・スコセッシ監督と初コンビを組んだ『ギャング・オブ・ニューヨーク』です。
関連レビュー:ディカプリオ主演
『ギャング・オブ・ニューヨーク』
ニューヨーク市民の起源
マーティン・スコセッシ監督

この映画もアカデミー作品賞・監督賞・主演男優賞・脚本賞・撮影賞・編集賞・美術賞・衣装デザイン賞・歌曲賞・録音賞の10部門にノミネートされるほど、評価の高い作品でした。
しかし、ディカプリオにとってショックだったのは、本来の主演はレオナルド・ディカプリオのはずなのに、主演男優賞にノミネートされたのがダニエル・デイ=ルイスだったという・・・・・・・・・
ダニエル・デイ=ルイスは『マイ・レフトフット』で、すでに主演男優賞を獲得しているのだからよさそうなものですが・・・・・・・・・
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実は、各部門のノミネート対象者は、映画の製作スタジオの推薦によるといいます。
『ギャング・オブ・ニューヨーク』ならばミラマックスのお偉方が、主演男優賞はダニエル・デイ=ルイスで行くというように決めるらしいのです。
実を言えば、このオスカーを獲るか否かが映画の収益に大きく影響するので、決して遊びや冗談ではなく、ましてや情実でデカプリオになんて甘い感傷が入る余地はなく、獲得する可能性が高い方を選ぶという冷徹な打算の産物なのです。

ディカプリオの心中察してあまりありますが・・・・・幸か不幸か、この映画は1つもウィナー(受賞)には輝きませんでした。

『アビエイター』以後



2005年の『アビエイター』で、再びスコセッシ監督と組んだ作品で、大富豪ハワード・ヒューズを演じ、主演男優賞に初ノミネートします。
結果的には、レイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックス『Ray レイ』に栄冠をさらわれましたが、一歩前進は間違いないでしょう。
関連レビュー:ブルースの伝説
『Ray レイ』
盲目の天才歌手の伝記
ジェイミー・フォックスのオスカー受賞作

次にノミネートされたのは2007『ブラッド・ダイヤモンド』で違法ダイヤモンド密売人を演じ再び主演男優賞にノミネートされますが、受賞に至らず。
仮に『ブラッド・ダイヤモンド』じゃなくて、スコセッシ監督の同年の『ディパーテッド』にも出演していたので、コチラは作品賞、監督賞、脚色賞、に輝く高い評価の作品でしたから・・・・
もし、こちらで主演男優賞を競っていたらとも思いますが、やっぱり出演者の豪華な顔ぶれに『ギャング・オブ・ニューヨーク』の二の舞を恐れたのかとも思います・・・・・・・・・
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ディカプリオの迷走



その後も、健気にオスカー挑んでいくディカプリオ。
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もはや、役の選択や監督選びもオスカーに焦点を当てたことが傍目にも分かるようになります。

そもそも『アビエイター』のハワード・ヒューズも、アカデミー賞獲得のためには、実在の人物で病気持ちなら獲りやすいというので選んだと言われていますが、それでも栄冠には至らず。
じゃ〜、さらにヒートアップさせクリント・イーストウッド監督と組んだ『Jエドガー』のFBI長官のエドガー・フーヴァーを演じ、この人はゲイで性同一性障害に女装趣味、さらに権力亡者という、コレデモカのてんこ盛りにも関わらず、結果はやはり残念。

ついには開き直って、タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』では差別主義者のゲスを演じ、どうだとばかりに悪人を演じますが獲得に至らず。
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それでもダメならとばかり、再びマーティン・スコセッシ監督とタッグを組み『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で成金、ゲス、ドラッグ中毒、挙句の果てにオカマまで掘られてもダメ・・・・

ここまで迷走を続ければ、もはや自分でもどうすべきか分からなくなっているんじゃないでしょうか・・・・・・

そして今作、なりふり構わず、アカデミー賞監督、アカデミー賞カメラマンを揃えて、万全の体制で「アメリカの魂」をコレデモカとばかりに次から次にスタントなしのガチンコ撮影。
トラブル続きの命すら危ぶまれる、狂気のごときディカプリオ。
映画自体も自分の一人芝居で、この映画の評価がイコール自分の評価となるよう、周到に計算されてオスカー対策は万全。
ホントに、もはや、やれることはやりつくし、この映画の、一人芝居の生きるか死ぬかの命がけのギリギリの芝居でダメだったらと思えば、命すら断ちかねないんじゃないかと・・・・・・・・・・・・・。
これはもう芝居じゃなくて、「ディカプリオ:オスカーへの道」というドキュメンタリーです。
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そう考えればデカプリオ自身が、ヒュー・グラスのような執念の人なのでしょう・・・・・
このディカプリオの執念が乗り移った表情は、間違い無く一見の価値があります。

だって、ベジタリアンなのに生の肝臓にかぶりつくんだぜ・・・・・・
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『レヴェナント:蘇えりし者』評価



本当に、心の底から、その役者魂と、オスカーに対する執念には満点を上げますが、ディカプリオの一人芝居を前に出しすぎたために、映画的なドラマとしての力が削がれたと、やはり私は感じてしまいました。
それゆえ、映画の評価としては★3.5です。

しかし、この映画をディカプリオの「ドキュメンタリー映画=オスカーへの道」として見たとき、間違いなく傑作だと申し上げましょう。

それゆえ、私は映画表現としては★3.5にプラスして、デカプリオの執念★0.5で、合計★4.0と評価させていただきました…。

何にせよ、おめでとう!ミスター・ディカプリオ!!
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下のリンクで紹介させて頂いた、ディカプリオのスピーチも力の入った、思いのこもったものです。
関連レビュー:ディカプリオ・オスカー受賞スピーチ
2016年開催・第88回 アカデミー賞
授賞式紹介・スピーチ和訳
全受賞・ノミネート作品紹介
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